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タイトル案が無い
振り返りっぽく書き始めたはいいが、いっさいそういう記事にはならないと思う。
Creepy Nutsのオンラインライブのアーカイブを見ながら、若干手持ち無沙汰になったので何かを書きたくなっただけだ。
それにしても、どっかの分析で言われていたけれど、「動画を見てて暇」というのは思えば妙な言い回しだ。
目と耳は対象に注意していてなお、頭は案外フリーなことが多いのだろうか。どうせなら、同時に別のことを考えられる方向で注意力を使いたい。
見ていた動画の話。
R-指定のラップを聴くと毎度、こうも口が回る人間がいるのかと驚かされるが、今回の配信ライブではド頭の『板の上の魔物』で結構がっつり飛ばしていて新鮮だった。
”甲子園の魔物”的なことを歌ってる曲なのだが、配信無観客ライブの魔物に本人がやられてしまったのも趣があってほほえましいと思う。
言葉数が足りない
しゃべっていればかなり饒舌な方だと思っていたんだけれど、独り脳内を滾々と文字に起こす、というのはだいぶ勝手が違う。
リアクションが無いと自分が思い浮かべうる範疇にしか意識の矛先が向かない。
「個人の自由意思という概念はフェイク。なぜなら行動の選択肢そのものを意識的に思い浮かべることはできないから」という考え方を最近本で読んだが、そういう話だ。
森絵都が良い
書くことがないということを書いていたら書きたいことを思い浮かんだ。
この想起の流れも、どっからそれが来たのか俺自身が感知することはできなかった。
森絵都の作品群が知らぬ間に一気にKindleでも発売されていて、昨日から『出会いなおし』をポチって読んでいる。
思えばこういう体裁で、読み終わっていない本の話をすることはあんまりないかもしれない。
俺は作家買いをすることが多いんだけれど、『カラフル』を昔読んで以降、なぜかほとんど森絵都の本は読んでこなかった。『みかづき』と『風に舞い上がるビニールシート』、あと『永遠の出口』くらいか。
どれも好きだったんだが、謎だ。ともあれKindle解禁を機に制覇を目指したい。
ところで森絵都の好きなところ。考えてみると難しい。
まず言うなら、全体的にポジティブ寄りで多彩な読後感があるのが好きかもしれない。
素朴に人生頑張ろうと思わされたり、終わってしまった関係への寂寥に感じ入らされたり。
いろいろと読み味はあるが、どれも嫌な気持ちになることが無いのは良い。
そしてなにより読みやすい。文章の技巧はわからないけど、書いてある文章から脳内で映像を組み立てるのがとても楽。
比較的地に足ついた主題が多いからか作者の視点も日常ベースにとどまってくれていて、それが読む側にとってありがたい感じ。
日記兼暇つぶしのつもりで書いていたはずが、どうしても前後のつながりを意識しないと文章が書けない。
クオリティや他人の目を意識せずに話題や言葉を選んでいるのに、自戒に手を止められてしまうのは本末転倒だ。
書き上げてSNSに貼るルーティンによって、読み手を無意識に想定しているのかもしれない。もっと自己満足を意識します。