学生読書日誌

ハッピーヘブンのふきだまり

主に読書感想文をかきます

本の話

『デジタル・ミニマリスト』と『スイッチ!』で睡眠をガチで改善します。今度は嘘じゃないです。

クソみたいな睡眠を繰り返す毎日 頭が重い。 動悸がする。 腹の調子が悪い。 自分のアホさ加減にイライラする。 カーテンの下から真っ白い朝日がさしてきて、セミがわんわんじゃかじゃか鳴きはじめていた。 就寝時刻は午前5時。 当然の帰結として、目が覚め…

『完全教祖マニュアル』 今こそ、プログラミングでも投資でもなく、宗教を学ぼう

また、 日本人の宗教アレルギーは、逆に考えると、付け入る隙であるとも言えます。というのは、彼らは宗教を頭ごなしに嫌うあまり、宗教に対して無知なのです。 (中略) 知識がないということは、つまり、耐性がないということです。彼らは無菌室育ちで免疫…

ヒゲ脱毛に行き、若林正恭『完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込』を読んで、感性について考えた

清潔感をカネで買う 土曜日、湘南美容外科のヒゲ脱毛コースの初回を受診してきた。 生々しい話になって申し訳ないんだけれど、思春期以降濃くなり続ける自分のヒゲに辟易していた。 直近では在宅勤務のおかげで人と会う直前にだけ剃ればよくなったのだが、朝…

『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』を読んだ

夏の終わりと夜半の蝉 社会人の夏の、なんと儚いことでしょうか。 梅雨明けとともに猛暑日のリレーが始まり、世間体を気遣いながら遊びに出かけてちょっと本を読んだかと思えばあっという間に盆休み明け。 そして、月曜日にこれを投稿するつもりがあれよあれ…

森絵都プラトン野矢茂樹

ここ1週間でだいたい3冊の本を読んだ。 1冊読み終わったら次の1冊という感じではなくて、仕事の休憩中/寝る前/休日にまとめてとシチュエーションを分けて、パラレルに読み進めていった。 小説、新書、古典訳とジャンルが分かれていたのが奏功してか、当初の…

腰を据えずにノリでやる

見るものがなくなった デジタルデトックスを目指してSafariとTwitterにスクリーンタイム制限をかけた結果、「上限決まってるし今はいいや」と惰性でネットを見る時間が減った。 利用上限を設けると、リソースの重要性にかかわらず節約を心がけるんだと思う。…

劉慈欣『三体Ⅱ 黒暗森林』を読んだ感想

「宇宙社会学の公理その一、生存は、文明の第一欲求である。その二、文明はたえず成長し拡張するが、宇宙における物質の総量はつねに一定である」 (中略) 「……それと、もう一点。このふたつの公理から宇宙社会学の基本的な青写真を描くためには、あとふたつ…

ユヴァル・ノア・ハラリ『21 Lessons』を読んだりした

時間の使い方 休憩時間や業務終了後に本を読むようになった。反比例してスマホを見る時間が減ってきているのがかなりいい。 どうせ情報を摂取するなら活字から読んでいった方がやってる感あって充実しているし、こういうノリで徐々に時間の使い方を良くして…

品田遊『名称未設定ファイル』を読んだりした

俺得ライフログ あまり深いこと考えずに、読んだら読んだ分だけインターネットに放流した方がPVとか読者とかあわよくば言及とかがあって面白いかな、と思い、フォーマットやボリュームにこだわらずブログに書きつけていきたいな~というモチベが湧いている。…

朝井リョウの『世にも奇妙な君物語』を読んだ

インスタントな暇つぶしに抗いたい。 流石に2か月も経つとリモートワークとの付き合い方もわかってきて、鬱らない程度に進捗を生みつつ、プライベートをどう過ごそうか、みたいなことを自然に考えるようになった。 というか、能動的にそれを考えないと、一週…

2019年に読んだ100冊を振り返り、オススメ15冊を挙げる

はじめに 相変わらず、思い出したかのようなブログ更新になりました。 今年は個人的に「年間100冊の本を読んで感想を書く」という目標を設定していまして、メモ帳やTwitterに書き連ねていた分、ブログにアウトプットする手間暇を割きにくかったのですが、結…

世界でもバカ売れ、中華SFの金字塔『三体』を読んだ

「われわれは、平面上にある円の中に、上から簡単に入ることができます。しかし、平面上にいる二次元生物が閉じた円の中に入ろうと思えば、円を壊すしかありません」 今回は、中国国内で2100万部売り上げオバマ前大統領やザッカーバーグもハマったという、現…

岡本太郎がすげぇって話

昨晩、今年はじめてクーラーをつけて眠ったら寝起きがメチャメチャ良くてびっくりした。寝起きの頭の重さに悩まされていたが、そろそろそういう季節なのか。 カフェインを暴飲しようがブルーライトの直射を浴びようがスッキリ起きれることもあれば、寝る前に…

書評『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』山口周

「優れた意思決定」の多くが、直感や感性によって主導されていたという事実によって私が伝えようとしているのは、決して「論理や理性をないがしろにしていい」ということではなく、「論理や理性を最大限に用いても、はっきりしない問題については、意思決定…

書評:『イシューからはじめよ』

「根性に逃げるな」(本文より) いかに社会人二回目の月曜日を迎えようかと気構えながら、日曜の夜に書いています。 昨日の今日でビジネス本の書評記事なんて、意識が高いというより浮き足立ってるって感じですが、絶望しているよりはきっと健全だろうし、…

最強のリテラシー教本『知的複眼思考法』

「自分で考えろ」というのはやさしい。「自分で考える力を身につけよう」というだけなら、誰にでもいえる。 そういって考える力がつくと思っている人々は、どれだけ考える力を持っているのか。(本文より) はい。 引用部分はまえがきからとったのですが、挑…

2017年読んだ本10選(後半)

kyuteisyukatsu.hatenablog.com 2017年に読んだ本を10個選んで紹介企画。 こないだ公開した記事の後編やっていきたいと思います。 『蜜蜂と遠雷』恩田陸 『幼年期の終わり』アーサー・C・クラーク 『銃』中村文則 『機龍警察シリーズ』月村了衛 『サピ…

古典SF『幼年期の終わり』 の感想・考察

うじうじと過去を懐かしむようなことだけはしたくなかった 。余生を過ごしていけるだけの物資はある 。 何より欲しかったのは 、電子ピアノとバッハの楽譜だった 。これまでは音楽に時間を費やすことができなかった 。それをいまから取り返そうと決めていた …

2017年に読んだ本10選 前半

あけおめです。三日坊主に定評のある自分が、なんやかんや一年ブログを継続してたっぽいです。 時分柄、それっぽいことをやりたくなったので、2017年に読んだ本の中からオススメを簡単に紹介しようと思います。 長いですがよろしければ。 5:5で前後半に分け…

『ライ麦畑でつかまえて』ネタバレ感想

「兄さんは世の中に起こることが何もかも嫌なんでしょう」(本文より) 最近、文末のバリエーションをはじめとした語彙力の不足による不自由を感じております。 なので、よりストレスフリーに書くために常体でやってみようと思います。 (「いや大してボキャブ…

現代の情報戦小説、『プロパガンダ・ゲーム』を読みました

お久しぶりです。最近、文章書いてお金になんねーかなぁとか思いつつクラウドワークスとかランサーズとかを眺めていたのですが、やっぱりああいうサイト経由の案件だと、時給制のバイトしてた方がいんじゃね?って思っちゃいますね笑それでいてノルマ縛りな…

ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』を読みました

以前購入報告だけして、残り3分の1ページ程度で積んでいた本作ですが、ひとまず読みきりましたのでこれについて書こうと思います。学問としての文学、メタな視点、俯瞰的思考、哲学、皮肉(笑)などが好きな人にはすごくオススメの本でした。この本の主題はず…

伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』を読みました

この週末、仙台ではストリートジャズフェスティバルなる催しが行われ、街中は歌やアコースティックバンドで賑わい、夏の終わりの寂寥感を吹き飛ばす様な活気に満ちています。自転車移動が億劫になるレベルで道が混むのがたまにキズですが、こうしたイベント…

『読んでいない本について堂々と語る方法』をまだ読んでいません

ついに列島から雨雲が過ぎ去りましたね。家、バイト先、チェーン店を往復する最高に勿体無い夏休みを送っているインドア学生といえど、1ヶ月ぶりの快晴には心が踊ります。今日はピエール・パイヤール著『読んでいない本について堂々と語る方法』を買い、バイ…

柚木麻子『BUTTER』:しがらみに苦しむ現代人にオススメの直木賞候補作

"「何からも追い詰められていない人間を見ると心が苛立つように、誰かにコントロールされているみたい。前にダイエット強制するようなこと言ってごめんね。なんだかね、やわらかくて豊かでのんびりしていく里佳を見ると、不安になったの。恥ずかしいけど、私…

夏目漱石『私の個人主義』を読みました

就活の持ち駒が欠乏している状況ですが、構わず読書に浸っております。しゃーないっすね。夜行バス疲れたし。結局人生いかに(公共の福祉の範囲で)楽しむかですよ。他人との比較を辞めて、自分が充実できるコトを見出せてれば、多少内定が遅れたって大した問…

恩田陸『蜜蜂と遠雷』を読みました

"彼女はいつもあそこを見つめていた。 何が見えるのだろう。 今、何を見ているのだろう。 明石は不意に熱く苦いものが込み上げてくるのを感じた。 俺もあそこに行きたかった。彼女が見ているものを見たかった。 いや、ほんの一瞬かもしれないが、見たと思う…

月村了衛『機龍警察 完全版』を読みました

いきなりですが、皆さんには「自分はこう生きていくのだ」という強烈な行動原理、軸、生きる意味だというようなモノはありますか?それは夢でも、職業意識でも、宗教でも、人間関係でも、正義感でもプライドでも全く構いません。病気や障害であったとしても…

中村文則『教団X』を読みました

「誰に何と言われようとも、私は全ての多様性を愛する」(本文より) 今回は、芥川賞作家中村文則の『教団X』についての感想です。 (可能な限り)短めに締めようと思います。 この本は、著者が「現在の自分の全て」と語るほどの力作で、ぼく自身本屋で見たとき…

三島由紀夫『不道徳教育講座』を読みました

お久しぶりです。 就活やらなんやらで週一投稿が厳しくなってきましたが、ES入力フォームに中指立てながら、だらだらと続けていく腹づもりです。Webライターインターンとかもらえないかな? それにしても最近、アウトサイダー人間に傾いている気がします。書…